グランドピアノが生徒の演奏を変える瞬間|コンクールにもつながる楽器の力

先日、ある生徒さんのご家庭で グランドピアノを購入 されました。

数日後のレッスンで演奏を聴いたとき、私は思わず驚きました。

タッチがしっかりし、音が豊かに響き始めていた のです。

「まだ数日しか経っていないのに、こんなに変わるんだ…!」と感動しました。

楽器が変わると、生徒が変わる

ピアノの先生なら誰もが感じたことがあるのではないでしょうか。

電子ピアノでは、表現力に限界を感じる アップライトからグランドピアノに変えると、音色の幅が一気に広がる コンクールで必要な細やかなニュアンスは、やはり本物の楽器でしか育たない

今回のケースもまさにそうでした。

同じ子どもが同じ曲を弾いているのに、「楽器の力」が成長を一気に後押ししている のを実感したのです。

コンクールとグランドピアノ

最近では、小学生からコンクールに挑戦する子どもたちも増えてきました。

そのとき大きなポイントになるのが 「どんな楽器で日々練習しているか」 です。

コンクール本番では必ずグランドピアノを使用します。

そのため、日常的にグランドピアノや、少なくともアップライトピアノで練習している子と、電子ピアノで練習している子とでは、

音の響きの捉え方 タッチの深さ ペダルの使い方

に大きな差が生まれてしまいます。

「才能があるのに楽器の環境で損をしてしまう」——先生としてはとても切ない瞬間です。

ご家庭の理解と応援に感謝

もちろん、ピアノやグランドピアノの購入は簡単なことではありません。

場所もお金も必要で、ご家庭の大きな決断になります。

だからこそ、子どもの成長を信じて楽器を整えてくださるご家族には、心から感謝の気持ちでいっぱいです。

そして、生徒本人も新しい楽器に触れることでモチベーションが高まり、晴れやかな顔でレッスンに来てくれる姿を見ると、私まで嬉しくなります。

楽器は子どもの成長を後押しするパートナー

今回改めて強く感じたことは、

楽器は単なる道具ではなく、子どもの成長を大きく後押しするパートナーである

ということです。

グランドピアノの力で、生徒が変わり、音が変わり、やがてコンクールでの演奏へとつながっていく。

その瞬間に立ち会えるのは、ピアノの先生として本当に幸せなことだと思います。

これからも、一人ひとりを大切に見守り、応援していきたいです。

最後に

私がグランドピアノを買ってもらったのは高校生になった時でした。

音楽コースに入学し、友人と話していると家のピアノがグランドピアノだと知りました。

(グランドピアノを家に持ってる人がいることを知りかなりのカルチャーショックでした)

え!!!家にグランドピアノがあるの?(・Д・)

他の子にも何人も聞いたらクラスの過半数がグランドピアノでした。

家庭にグランドピアノなんて想像したこともなかったので、ほしいと思ったこともありませんでした。

それほどに、遠い存在だったのですが、同級生たちはグランドピアノを持っていると。

私の親も同じ気持ちでいたと思いますので、初めは

そんなまさか。と流されました。笑

音楽の道に進む人たちは必要なものと言うことも伝わったのか、ある日、環境を整えてもらえるようになりました。

(嬉しかったな〜。)

私も、まさか一般家庭にグランドピアノ?と思っていた側の人間なので、だからこそ生徒さんたちも知らない人が多いと言うことは理解しているつもりです。

なので、これからも楽器の大切さは伝えていこうと思います。

グランドピアノになった生徒さんは、顔が晴れやかで、頑張るよ〜って自ら言ってくれました。

これまでは本番で納得いく演奏が出来なかったことも多く、ピアノの影響も大きいこと、難しさを実感していました。

環境が揃いました。十分なレッスンもしていますし練習環境も整いましたので、言い訳できないね!

あとは頑張るだけだね!これからも頑張ろう!